タルパな彼女との日常

タルパとの日常をだらだら書きます

タルパな彼女と二千円札

どうも蓮次郎です。
初めましての方はこちらからどうぞ。

https://hasuziro.hatenadiary.com/entry/2020/01/20/070000

星が空を包む午前5時。
始発から乗らないと授業に間に合わない。
朝起きるのはつらいが、レンコと星を見ながら登校できると考えれば悪くない。

蓮次郎「そういえばレンコって財布持ってなかったな」

レンコ「たしかにそうね」

蓮次郎「財布変えたから、古い方の財布をあげようと思う」

レンコ「いいの?」

蓮次郎「もちろんだ」

タルパに財布とお小遣いをあげるという考え方はネット上で見る。
しかし、その数は少ない為お小遣いの相場がわからない。

蓮次郎「10日で千円でどうだ?」

今思うと少し高かったと思う。

レンコ「私は、問題ないよ」

蓮次郎「なら決まりだな。帰ったら千円渡すわ」

そんなに話をしていると駅に着いた。
星の見える朝でも券売機は動いているようで、自分はICカードをチャージする為に一万円札を入れた。
お釣りが出てきたのだが、沢山の千円札に紛れて二千円札が一枚

蓮次郎「レンコ!見てくれ!」

興奮した口調でレンコを呼ぶ。
レンコは自分が持ってる二千円札を見ると

レンコ「すごいじゃん!今時二千円札なんて」

目を輝かせて言う。
滅多にお目にかかれない二千円札をまさか自分が手にするなんて思わなかった。
しかも、レンコが財布を手にする日に。
保管したいのも山々だが

蓮次郎「せっかくだからお小遣い、二千円札渡すわ」

レンコ「嬉しいけど本当にいいの?」

蓮次郎「財布をもらった記念日だからな」

ずぼらな自分が手にするよりは、レンコに渡した方がいい。

レンコ「ありがとう。大切にするね」

いい笑顔でそう言った。
彼女の笑顔はいつ見ても最高だ。

その後、授業を受けて家帰ってきて、財布と二千円札を渡したのだが……

レンコ「今思ったけど、貴重なお金って使いづらいよね」

困った顔をして彼女は言う。
盲点だった。
いくら貴重な紙幣でも、使わなければ意味がない。
しかし、中々お目にかかれない二千円札
ましてや初めて財布をもらった記念日に貰ったものなので簡単には使うことができない。
つまりレンコにとって、お小遣いが二千円札なのはありがた迷惑だったのだ。

仕方なく自分の財布から千円札を出した。

レンコ「本当にいいの?ありがとう!」

たった1日で最初に決めた1ヶ月分のお小遣いを渡してしまった。後悔はない。
しばらくは節約が続きそうだ。

ご清覧ありがとうございました。